花粉がぁぁー> <!まかぷです。
THE BAND’S VISIT!
エジプトの音楽隊がイスラエルで演奏会をする予定が、誤って似た名前の別の場所に着いて、一晩を過ごす話。
観終わった後も余韻が続いて不思議な感覚です。
舞台は赤い大きな回転扉のような板が盆に乗っているのみで、それぞれが家に見立てられていて街中の想像が膨らみました。
音楽は、音楽隊の方が実際に弾いてくださるので楽しかった〜!耳慣れないエキゾチック(?)な音楽で、自分にダンサーが乗り移って踊り出せそうな感じ!(笑)
音楽隊が最初に遭遇するディナ(濱田めぐみさん)が、「ホテルなんてあるわけないじゃない!」と笑い飛ばすことからも、よっぽど辺鄙な場所なんだろうと想像しました。レストランの雰囲気や公衆電話からも、なんっっにもない小さな街なんだろうな、と。
素敵なのは、お話はただただ音楽隊が住民のいくつかの家に分かれて泊まるだけなのに、少しずつベイト・ハティクバの人々に刺激(幸せ?)を与えて翌日に去るところ。心が温まりました。
実際「ベイト・ハティクバ」とはどんな場所なの?!と調べてみたら、イスラエル語で「希望の家」とのことでした。なるほど。
「かつてエジプトの警察音楽隊がイスラエルへ来た。覚えている国民は少ない。大したことじゃなかった。」(舞台のテロップ、台詞)
冒頭の投影でも最後のディナの台詞でもあった通り、「大したことじゃない」それでも「誰かにとってはすごく大きな幸せなこと(希望)」であったのだろうなと思いました。
ギクシャクして今にも飛び散りそうな夫婦、女の子に近づけないパピ。少しずつ幸せがあるといいな。(クラリネットの曲も少し進んだ?そんなことはない?)
政治的に、エジプトとイスラエルは微妙な関係の時期とのことで、その国境を越えた人の交流も素敵なのかなと思います。
そしてやはり印象的なのはディナの濱田めぐみさん。
ディナの歌う「こんな遠くに届いたアラブの風」みたいな歌詞があったと思うのですが、少しの刺激であそこまで情熱的になってしまうディナに孤独と日々の退屈さを感じたし、ディナに刺激的な一晩があってよかったな、と思いました。
ディナも少しは救われたのかな。
濱田さんが歌い始めると一挙に世界に引き込まれる(とゆうか魔法のように世界が広がる)ので…やっぱり素敵だなぁと惚れ惚れしました。
また、驚いたのがこがけんさんの電話男。
ずっと彼女からの電話を待ち続けていて、いざ電話が来たら「君のセーター着てるよ!」みたいな会話で。
そんな会話のために彼女の電話をずっと待ってたの?!笑
あの何もない街で電話男にあるのは、愛だけなんだな…愛のためだけに生きてる男…
ポツンと舞台の真ん中にいるこがけんさんの叫びに近いお歌は、シンプル故にダイレクトに響いてきて衝撃的でした。(歌詞を忘れてしまった…悔しい)
ディナといい電話男といい…金銭的余裕ができた折には、旅行とか行ってほしい。
その他、エリアンナさんなど、お歌の力がありそうな方があまり歌わないことにお話とは別に驚きました(笑)
はー、良い舞台だったな。
空席もちらほらあり…こんな素敵な舞台が、満席になると良いのにな。
地球のどこかの幸せを覗き見したような気持ちになる、温まる作品でした♡
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