まかぷです。花組公演の「冬霞の巴里」を拝見しました♡
これはねぇ、観劇後に友達と語り合いたくなる作品でした。そう思わせてくれる作品は、作品がどうであれ好きです。
なので感想が、ちょっと長めかも。
ストーリー–想像と違う展開が多々-
ストーリーは、公演解説にある通り「復讐劇」です。
幼い頃に父を殺された姉弟(アンブルとオクターヴ)が、その犯人である母(クロエ)と叔父(ギョーム)への復讐を企んでいるお話。
激しい憎しみ合いがあるのかと思いきや、想像ほど激しくなく。「リアルな人間ぽさ(青年の葛藤)」を楽しめる作品だったかなぁ?
結末を書いてしまうと、
オクターヴ(永久輝さん)は父の復讐に燃えていたものの、最終的に「父は(母側から見ると)悪人だった」ことを知り復讐をやめる、とゆう展開。
なるほど…!でした。
物語はハッキリと「こう!」と示されるより「っぽい」しか示されず、解釈は観る側に委ねられている部分が多かったです。
複雑な人間関係でもわかりやすい
人間関係が複雑で、簡単に復習すると…
冒頭は人間関係を下図と想像していました。(手書き…笑)
物語が進むにつれ、関係は下図と判明。
つまりアンブル(星空さん)とオクターヴ(永久輝さん)は血が繋がっていない。
この複雑な関係をストレスなく理解できたのは、脚本のすごさ&一樹さんのすごさだと思いました。(展開がゆっくりとゆうのもある)
ポスターのイメージ通りに暗めなお話な訳ですが、
指田先生が永久輝さんの「おとめ」で書いていたやりたいお役や前主演作(PR×PRince)とのバランスを見たようでした。素敵〜!
正義と正義
面白いと感じたのは、同じ人物(父)に対する感情が、姉弟と母と叔父(現夫)で正反対だった点。
オクターヴは母を憎んでいたけど、母も同じくらい夫(オクターヴの父)を憎んでいたと思われます。
「同じ人物でも角度を変えると違う(片側の目線だけではわからない)」とゆうメッセージを感じたかな。誰の正義も主観である、みたいな。(自信はない笑)
感じるものが「進撃の巨人」に似ていて面白い。
1幕は、物語的な進展はほぼないので、若干、じゃっっっっかん物足りなかったです(すみません)
姉弟の関係の結末
姉弟には「復讐」の強い絆があり、お互いに姉弟以上の感情がありそう。。。(特に姉から弟への愛が強め)
血が繋がってなかったので結ばれるのかと思いきや、姉弟として生きていく(んだよね?)のが予想外でした。
今後は「復讐した罪」の絆で結ばれていく様子。想像と違って面白い。。
※追記:千秋楽映像を見ました!弟オクターヴの「もしも血が繋がっていなかったら…」については、「それでも一緒に復習してくれるの?」とゆうことなのかなぁ。
「父の悪さ」が薄い…?
物語の肝は母側から見たら父は悪人とゆう点かと思ったのですが、少し父の悪人の印象が薄い…?
イネス(1番上の姉)は父に無理やり結婚させられることを苦に自殺したのですが、この時代において親の決めた結婚はよくある話なのでは?
とゆうのと、
母曰く「イネスが死んだ時の父の言葉がひどかった!」とのことでしたが、殺すほど酷いとは感じなかったです。(言葉は忘れました)
※追記:ありがたいことに教えていただきました。「また貴族の称号が遠のいた」というような言葉のようです。
父が悪人なのかがわからないので、母が悪くなかったのか、なんなのかも、ふんわりしていました。
個人的好みとしては、父が娘をビジネスのために売ったとか…強烈な悪事を示された方がスッキリしたなぁ。激しい父の裏切りを求めてしまいました(笑)
あえてやらないのが指田先生の世界かもしれない。現実世界はそんなにはっきりしないものね。
凡人にはわからぬ。
答えのない舞台は好き。
世界観とお衣装がきれい
お化粧もお衣装も、良い意味で宝塚っぽくなく、世界観が素敵!別箱ならでは。
特に「エリーニュス」とゆう復讐の象徴のような3人がうろうろしているのが面白かったです。
原作の「オレステイア」の「復讐の女神三人」がモチーフらしい。
男役の芹尚英さんが、たまに女神になるのも面白くて。
象徴的なお役に根拠があるのは素敵。
そしてお衣装!
プログラムを買わなかったので違うかもしれませんが、あの美しさは有村先生なのでは。素敵でした。
(別箱もHPにスタッフを載せてほしい〜!)
※追記:親切な方に教えていただきました。有村先生のようです♪
フィナーレ チグハグが最高
本編のお化粧のままなので、激しいお化粧に黒燕尾の方がたくさん。
チグハグでとても良かったです。
特にパリ市民は泥だらけのお顔でビシッとしたスーツでガチッと踊るのが新鮮で、たまらなくかっこよかったです。
キャストさん
オクターヴ(永久輝せあさん)
ダークな永久輝さん。苦悩しても華があるし、涙をポロポロ流される姿が美しかったぁ。
弟として姉を守っている感じも素敵。
特にカッコよかったのは、姉のアンブルがベッドに腰掛けるところ。
オクターヴの足の間にアンブルが座っていたのですけど。この構図、素敵すぎない?
(彩海さん、和希さん、GRAPHの絵日記を笑ってごめんなさい)
肘を置く体勢…素敵だった〜
アンブル(星空美咲さん)
またもや堂々とした姿。次は、強い女ではなく違うテイストのお役も見てみたい。
デュエットダンスも綺麗でした。
ヴァランタン(聖乃あすかさん)
あなた、こんなことできるんですか?!
そんな引き出しあったんですか?!
こんな新たな姿の聖乃さんを観れただけでも、大満足。
トゲトゲとした危ない男(アナーキスト)で、髪の毛も左半分は剃り込んでるし、目もイッちゃってたし。
ラストシーンは怖いくらいでした。(ルキーニもできるかも?!)
朗らかな彼女からどうやってあんな姿を作っていったのか…
永久輝さんと並ぶと体も大きく見えて男らしい。美しくて体格の違うお二人の並びが予想外に良かったです。
クロエ(紫門さん)
「女」を作っている感じはなく自然体。
悪くも見えず優しくも見えず、うーん、とてもミステリアスな存在でした。
ギョーム(飛龍つかささん)
ラストシーンでは飛龍さん持ち前の優しさが見えて、オクターヴと一緒に動揺させられました。
相変わらず良い役者さん。
クロエを守る姿が素敵。
ミッシェル(希波らいとさん)
持ち前の爽やかさ。
物語の中では爽やかすぎて奇妙にも感じました。(良い意味)
(個人的に、カツラの色が地毛と合っていないのが気になって仕方なかった…笑)
エルミーヌ(愛蘭みこさん)
うわぁーー可愛い!
新公ヒロインやってないのは、お歌が苦手なのかと思っていたけど、上手。演技も素敵。
オクターヴの世界には眩しすぎる華やかな存在感で良かったです。
ご活躍してほしいなぁ〜!
同期がお2人も新公ヒロインをやってるものなぁ(都姫さん、美羽さん)。
なにより、星空さんが新公ヒロインをやっていないのに別箱ヒロイン3回目とかどうゆう事態(笑)
花組はヒロイン級の可愛い子が多い!すてき!
少年オクターヴ(初音夢さん)
透明感が素晴らしかった。オーラが白い。
青年のオクターヴからは想像もできないような、透き通った少年時代でした。切なかったです。
お上手。
その他、ジャコブ爺の一樹千尋さん・学生アナーキストの侑輝大弥・新聞売りの美空真瑠さんなど、パリ市民のメンバーのキャラが、印象的で惹かれました。
ご挨拶 ちょいSな永久輝さん素敵
2回公演の2回目だったのですが、
永久輝さん「1回が終わってしまうと終わりに近づくのが寂しいです。今日も、これからまた1回やりたいくらいです!!!!!ね!!みんなはどうですか?!?!」
花組生:動揺しつつも、うんうん、と頷く
永久輝さん「私はできまさん。ははは。」(爽やかな笑顔)
という感じで、上げて落とす。
永久輝さんが笑顔でSっけを発揮しており、笑うと共にときめきました。←
はい。
偉そうな感想としては、永久輝さんが主演の立場で花組生と濃密な時間を過ごしてそうで安心しました。
永久輝さんは新公卒業後の組み替えで、ほぼそのままコロナ禍に突入だったはずで。少し心配していた(だれ)。
なので、よかったよかった♡
おまけ:客席にびっくり
観劇が、珠城りょうさんと輝月ゆうまさんと重なりまして…、楠木親子ぉ〜!!
入ってこられた時は、自分の太い脚を斜めにしつつ、目ん玉が飛び出たまま友人の肩を無言で鷲掴みしました。
冬霞の巴里どころか、
もう私の心は夏の快晴の池袋でした。。。
仲の良いままな珠城さんと輝月さんの並びにもときめきつつ、紫門さんへの愛にも感激し、紫門さんも嬉しそうで可愛いという。。
元トップスターがいるのに気にせずに「私はできません」とか言い放つ永久輝さんが、素敵。
話が逸れてしまいましたが、
てなわけで、冬霞の巴里、いろんな方の感想を聞きたくなる素敵な作品でした♡
ではまたー!
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