月組さんの「ブエノスアイレスの風」初日に行ってきました♡
暁さんの最後の月組、彩海せらさんの月組デビューという今しかない月組スターの公演。
演者さんがとても良かったし、ご挨拶の暁さんが可愛すぎました。
※追記:いろんな方の感想を拝見していたらそれぞれの人物の背景までの考察が深く、私の感想が浅はかで恥ずかしくなってしまいました。が、人それぞれとゆうことでこのままにしておきます。すみません(笑)
配役比較
役名 | 2022 | 2008 | 1998 |
ニコラス | 暁 千星 | 柚希礼音 | 紫吹 淳 |
イサベラ | 天紫珠李 | 夢咲ねね | 西條三恵 |
リカルド | 風間柚乃 | 和 涼華 | 樹里咲穂 嘉月絵理 |
リリアナ | 花妃舞音 | 水瀬千秋 | 叶 千佳 |
ビセンテ | 礼華はる | 紅ゆずる | 成瀬こうき 汐美真帆 |
マルセーロ | 彩海せら | 真風涼帆 | 大和悠河 霧矢大夢 |
フローラ | 晴音アキ | 音花ゆり | 矢代鴻 |
武器商人 | 蓮つかさ | 水輝 涼 | 大空祐飛 遼河はるひ |
エバ | 羽音みか | 蒼乃夕妃 | 美原志帆 |
私は生で見るのは初めてでした!
(2008年のリリアナって…この人だったのね…)
ストーリー -存在だけのかっこよさ-
The正塚先生の世界でした。
人生を切り取った数日間みたいなお話。
正塚先生のお決まりの「拳銃と突然の発砲→誰かが撃たれる」があります。
私、正塚先生が得意ではない(すみません)のですが、演者さんが良かったので楽しめました♡
正塚先生作品は「で?」と思ってはいけないのだな(笑)メッセージ性を求めてはいけない。
とにかくただ生きている男のかっこよさを堪能する作品。
1幕の終わりで「??」となったので公演解説を読んだら「新たな生き方を模索する男の姿を通し、人生の意味を問いかける物語」とのことでした。最後まで観ても、そこまでは考えが及ばなかったな(笑)
でも暁さんが素敵な男役でニコラスを演じているからカッコ良かったし、「なんか良いもの観させていただいた」と思えました。
正塚先生作品の良さってそうゆうとこかも、と新たな気づきをいただきました。
超絶ざっくりあらすじ
公演解説にある通りですが、
●反政府(軍事政権)ゲリラのリーダーだったニコラス(暁さん)は出所後にバーのダンサーとして働くことになり、ダンスの相手がイサベラ(天紫さん)。2人でダンスオーディションを目指す。
●元ゲリラ仲間のリカルド(風間さん)は今の政府にも不満があり、ニコラスに「何か一緒にやろう」と声をかけるも、ニコラスは断る(軍事政権ではなく、みんなが選んだ政権だから)
●リカルドは、妹リリアナ(花妃さん)とマルセーロ(彩海さん)を仲間に銀行強盗を計画
●ニコラスが計画を止めに行ったら、マルセーロがリカルドを撃ち殺してしまう
●ニコラスはイサベラと出るはずだったオーディションに間に合わない
お話だけを追うと、誰も幸せになっていない…(笑)
物理的にもお話的にも暗かったですが、そんなに暗い気持ちになる作品ではないです。
ざっくり感想
主人公は、生きる目的がなくなりダンスも「断る理由がない」という感じで、全くキラキラしていないのになぜかカッコよかったです。不思議だ。
イサベラに失敗しないコツを教える時、リカルドを説教する時、リリアナを抱きしめる時などの包容力。
暁さんの技量かな。もう「ありちゃん」ではない。大きい男。
いやだったのはニコラスがマルセーロを殴る蹴るところ。
確かにマルセーロはしょうもないやつだけど、暁さん×暴力なんて見たくないし、あんなに痛めつけられる彩海さんを見たくないよ〜!(彩海さんが殴られるのが上手いんだ、これがまた…。笑)
悪役ならまだしも、とにかく暁さんのキャラ(持ち味)に合っていなかったなー…後半でマルセーロの「ビビり」という笑いに絡むのが救い。
※2日目から殴る回数が減ったとのことでした。よかった。
そしてヒロイン!
イサベラがヒロインだと思っていましたが、キスは未遂だし、リリアナの方がお話の中心に感じました。
ニコラスはリリアナにも「俺が兄貴だ」と言うし、主役がラブ抜き!それでもときめくんだからすごい。
イサベラがあまりに不憫なので、このあとまたオーディションに行けるといいな。
そう想像したいからフィナーレでは暁さんと天紫さんのバリバリのタンゴのデュエダンを期待しましたが、全く組まないので驚きました。(どうゆうこと?笑)
フィナーレは全体的にあっさり目。暁さんは誰とも組まなかった(はず)。
驚いたのが羽音みかさんの抜擢。
スタイルが良く好きなのですが、個人的にこの作品ではダンサーの結愛かれんさんのご活躍も期待していたので、驚きました。(新公ヒロイン経験者ですし)
フィナーレのピックアップメンバーも天紫さん・羽音さん・花妃さん。ぉお。。そうゆう感じ。
(友人曰く休演中のきよらさんがいたら違ったかもとのことでしたが…)
また舞台は、最初も最後も晴音アキさんのガッツリのソロ!
最後は舞台上にお一人!すごい演出。
ちょっと声の調子が悪そうだったかも?晴音さんならもっとできそうと感じました。
全体的に、男役さんも歌うまさんが多いのに、お歌がほとんどないのが残念だったな〜!!!
そして何が「ブエノスアイレスの風」って、暁さんのソロで風が吹いていました!
ちょっと面白い気もしましたが(暁さんがどう思ってるのかな、とか思ってしまい)、
風に吹かれて美声を轟かす暁さんは素敵でした。
キャストさん
ニコラス 暁千星さん
ダンスはもちろんですが、お歌にうっとりでした。
声の響きが…この先、礼真琴さんの元でとんでもない進化を遂げるんだろうな。
ラブ抜きなのにとてもかっこよく感じるシーンが多々あり、
バーカウンターからお酒を取り出して「リリアナも」と小さな声で囁くのが素敵でした。
イサベラとのダンスで「あなたはそんな風に女を抱くの?」からのダンスの激しさが、
ちょっと待って暁さんがそんなに大人だって聞いていないです。
ドキドキしてしまいました(笑)
そして、リリアナの服がぐちゃぐちゃになる程、後ろから抱きしめるシーンは、全くときめきのシーンではないのですが、ときめくしかない。
暁さんのあんな激しい演技は久しぶりに拝見した気がする。素敵。
はぁ、もうありちゃんではない。立派なカンパニーを率いる男役「暁さん」。
イサベラ 天紫珠李さん
なかなか表情や心情が読み取りにくいお役で難しいのだろうな。
ダンスはもちろん素敵でした。
お役が不憫で…ガッツリと幸せになる王道ヒロインが見てみたいです。
リカルド 風間柚乃さん
専科の貫禄。倒れて「ニコラス…どこだ」と手を伸ばされた時は、目が虚ろでビビりました。
宝塚の域を超えている…
マルセーロのリュックをぶっ飛ばす時は、さすがの面白さでした。
もっと風間さんのコミカルなセンスを堪能したーい!
リリアナ 花妃舞音さん
とても可愛くてお上手でした。
あんなに可愛くて正解のお役なのかな?(笑)
リカルドといるときが1番可愛くて幸せそうで、そのあと泣き叫ぶところは胸が詰まりました。
できる役が限られそうなほど声が可愛いのですが、引き続き楽しみです。
ビセンテ 礼華はるさん
なーんか嫌な男だった〜「上手い」ということなんだろうな〜
礼華さんの持ち前の優しさと相まって「悪気はないのに絶対的に価値観がずれている男」でした。
マルセーロ 彩海せらさん
前半は鼻につくチンピラでしたが、ニコラスに殴れてからは小物なチンピラで可愛かったです。
トゲトゲしていた彩海さんがカーテンコールでニッコニコになって、幸せな気持ちになりました。
月組でも可愛いがられていそう^^
(ニュースで下級生にも可愛いと言われていたものね笑)
武器商人 蓮つかささん
がなり声がさすがで、やはりスタイルとお顔が美しい。
背が高いので娘役さんと組むと素敵だし、渋みが増してて素敵です。
結愛かれんさん
ついつい見惚れてしまうキレの良いダンス。
ダンスの時は、相手役さんが何かしたかな?!と思うほど、ふわっと微笑んだりニコっとするのが、とんでもなく可愛かったです。
もっともっとタンゴが見たかったな。
そのほか、どなたも活躍されていてダンスが素敵でしたが、、、
彩路ゆりかさんは正塚先生の独特の笑いにガチッとはまっていてお上手。
下級生で目を惹かれたのはやはり一輝翔流さんでした。
初日のご挨拶 やっぱり「ありちゃん」
夏月さんが彩海さんをご紹介!
彩海さん呼ばれる前に、手をグーにしてソワっとされてから元気に「はいっ!」と答えるのが可愛すぎました…晴音さんも微笑んで見ていて素敵。
そして夏月さんにご紹介された暁さん。
ご挨拶が飛んでしまったようで「……はい。」から始まるという(笑)
前後は忘れてしまいましたが、「休演者はいるけど作品を上演できることが幸せ」「個人的なことですが最後の月組で大好きな作品、大好きなカンパニーとできて良かった」とのことでした。
そして4回目(?)のカーテンコール。
暁さんが下手から走って出てきたのですが、上手からは誰も出てこず。暁さんの後ろに続いていた天紫さんと凛城さんは、急いで引き返していくという珍事態。
主演さんだから!という月組生の気の計らいでしたが、
1人になってしまい上手と下手をアワアワと見ている暁さん。大変可愛い。(客席にはもはや背中を向けてオロオロしていたはず)
結局、1人で客席に向かって立ち「なんでみんな出てこないんだろう…(チーン)」とのことでした(笑)
1人で話し終わってからも「みなさーん!!!」とかでなく「え、もう出てきてください…」的な心細そうな一言でみんなを呼んでいたと思う。
暁さんってお顔に若干、やさぐれ(いじけ)っぽい表情が出るのが可愛すぎる(笑)
嫌になっちゃった子供みたいなお顔をしていました。
みんなが揃ってからは「可愛いあみちゃんのお顔を蹴るのは心苦しいのですが、傷つけないように一生懸命蹴りたい…ん?おかしいですね…はい、頑張って蹴りたいと思います!」(ニュアンス)とのことでした。
その後もなんだか謎な言葉を発していた気がします(笑)
彩海さんは、話しかけてもらうたびに「はいっ」「はいっ」と可愛いお返事をされるので、客席もフフフとなっていました。 ァア、可愛い。
とにかく東上とは思えぬ、可愛らしいご挨拶コーナーでした。
「もうありちゃんではない」は撤回。
「ありちゃんはいつまでも愛すべきありちゃん」♡
寂しい気持ちも強まりましたが、星組の暁さんも楽しみです!
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