まかぷです。
城田優さん演出の赤坂Actシアター「ファントム」のDVDを鑑賞しました。ずっと観たかったので嬉しい〜♡友人に感謝です。
2019年のコロナが流行る少し前の公演。客席でのお芝居もありました。
特徴的で新鮮でした。
DVDはインタビューもあり楽しかった!
キャスト
拝見したのはBLACK Version!太字のキャスト。
役名 | キャスト |
ファントム | 加藤和樹/城田優 |
クリスティーヌ | 愛希れいか/木下晴香 |
キャリエール | 中村浩暉 |
シャンドン伯爵 | 廣瀬友裕/木村達成 |
カルロッタ | エリアンナ |
アラン・ショレ | エハラマサヒロ |
ジャン・クロード | 佐藤玲 |
ルドゥ警部 | 神尾佑 |
演出 ー面白いところと残念なところとー
ファントムを過去に見たのは、宝塚版と韓国版と大沢たかおさん主演版です。
ファントム好き〜!
見ていて苦しい作品だけれど、こんなにも感情が揺さぶられる舞台は少ないし、何より音楽が大好き。
城田さんバージョンは、誇張された部分も多く、城田さんの「こうしたい!」という意思を感じました。
新しいファントム像とクリスティーヌ像
ファントムとクリスティーヌには今までにないキャラクターを感じました。
まずはファントムの幼さ。
少年がそのまま地下で大人になってしまった様子で、コミュ力の低さ(初めて人と交わる感じ)が強くて不憫でした。
宝塚版はかっこよく演出されているので、かっこよさを剥ぎ取った感じ。
サイコパスな一面もあり、怖かったです。
衣装係を殺したり(宝塚版は不慮の事故)、カルロッタを何度も刺す…
ファントムの優しさを疑う恐ろしさの演出で…少し疑問でした。「純粋かつ未熟な少年」。
またクリスティーヌのファントムへの愛は完全に「母性」。それも今までにないクリスティーヌ像でした。
愛希さんだからかもしれませんが「この人をなんとか救ってあげよう」との強い気持ちを感じました。
舞台上は上にオケがあったり、盆も活用されていて、ダンスナンバーや特殊効果も迫力があり…生で見たかったなぁ。。。です。
少し残念だったところ
比較だけれど、少し残念だったポイントが2点。
1つはビストロの場面。
宝塚版は緊張して歌えないクリスティーヌをファントムが一緒に歌って助けるのですが、それがなかったところです。
ファントムの力あってこそクリスティーヌが歌の能力を開花させるという、2人の絆を感じる場面が好きだったのでプチ残念でした。
もう1つは回想シーン。
ベラドーヴァ(母)もクリスティーヌの愛希さんが演るので、かっこいいダンスでベラドーヴァの苦しみが表現されていました。
そこは最高だったのですが、あっさり亡くなってしまうのがプチ残念。
やはり韓国版がダントツに好きです。
韓国版は、プロのバレエダンサーが一連の話を踊りだけで表現するので…
最後もファントムをこの世に残していくのが辛くて辛くてたまらないと体で表現されて儚く亡くなるので号泣でした。
ファントムが愛されていたことが苦しいほどわかって切なくて…ベラドーヴァは韓国版が好きだなぁ。
あとラストのキャリエールがファントムを撃つところは、理解が難しかったです。
生捕りにされるよりは殺された方がマシという状況には見えず、ファントムが最後を迎えたくてキャリエールが協力したようでした。
それが城田さんの描きたかったことなのかな。苦しみからの解放…?
プチ残念な部分は少しあったものの、全体を通してはエンターテイメント性が高くてメッセージ性も強い舞台でした。
俳優さんー加藤さんも愛希さんも新しい…ー
ファントム:加藤和樹さん
冒頭から「加藤さんは、こんな演技されるんだ」とびっくりでした。
大きな少年で、一歩間違えたら気持ち悪くなりそうなのに、救ってあげたくなる純粋さがあって。
城田さんが「今までで1番の加藤和樹を見せる」と宣言していたらしく、小池先生からも「今までで1番」と言ってもらったとか(笑)
加藤さんのイメージが変わりました。
また、城田さんがインタビューでお話しされた「自分が演出で忙しくてご飯を食べないから、加藤さんがお弁当を作ってくれた」とのエピソードにキュンでした(笑)
城田さんは「主演としての立ち振る舞いは全て加藤さんに任せてしまった」とのことで、加藤さんが素敵な方なんだろうなー
何より歌もお芝居なのが素晴らしかったです。
クリスティーヌ:愛希れいかさん
新しい愛希さん!宝塚ではない愛希さん!
城田さんが「特殊な世界(宝塚)にいたから、そこから抜け出すのに苦労した、泣かせてしまった」とのお話をされていましたが、確かに娘役の愛希さんではなく俳優さんでした。
冒頭の街の場面なんて、自然な元気な女の子。(そんなクリスティーヌ像に慣れていなくて、最初は動揺しました笑)
レッスンを受けてからお歌がうまくなる変化も明確で素敵でした。
ファントムの過去の話を聞いてから「なんとか彼を救ってあげたい」という熱意がすごかったです。
ファントムの顔を見て逃げてしまっても、諦めずに「母の代わりに愛してみせる!」という気合で戻ってくるのも納得。
クリスティーヌの行動は、いつも見ていて「ひど!」となるのですが、納得性があったことに感動しました。
「エリック!」と叫ぶところも熱演で。愛希さんがかっこ良いです。。。
あとはダンスシーン!愛希さんのダンスが堪能できて迫力満点!!
こんなふうに愛希さんのダンスが活かされる舞台をもっと観たいぃい!!!
ダンスの強さでクリスティーヌとベラドーヴァが違う人だとも、わかりました。
宝塚ファンとしては、キスシーンが長いことにソワソワしました。(時が止まるような演出になるので)
クリスティーヌのファントムへの愛とシャンドン伯爵への愛は別物な点も素敵でした。
シャンドン伯爵:木村達成さん
シャンドン伯爵のお役があまり好きではないのですが、
良い意味で高貴すぎずかっこいい青年だったので、クリスティーヌが金に釣られているわけではない感じで良きでした。
シャンドンには「なんの苦労も知らないくせに!ファントムをいじめないで!」となりがちですが、自然体なシャンドンで好感を持てました。
その他のキャストさんもお歌が素敵(特にカルロッタのエリアンナさん)で、生で観たかったなぁ〜と強く思いました。
2023年夏に再演される(クリスティーヌは真彩希帆さんとSaraさん)とのことで、ぜひ観れたらいいな、と思いました♡
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