【感想】雪組「双曲線上のカルテ」初日-良作だし和希さんが素敵-

観劇の感想
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まかぷです、双曲線上のカルテ!初日と2日目を観劇しました。

 

縣千さんが休演とのことで大ショックを受けていたけれど、復帰!!!!よかったぁぁ♡

私は代役バージョンで観させていただきました!(縣さんは東京で!♡)
代役の眞ノ宮さんが代役とは思えないほどで、作品を純粋に楽しみました。

1幕から泣いている人が多数いて、2幕も切なさに涙が出ました。切ないけれど、和希さんの魅力が存分に堪能できて、心にズシっとくる素敵な作品

以下、ネタバレしかないのでご注意ください。

キャスト

役名20232012
フェルナンド
優秀な外科医
和希そら早霧せいな
モニカ
看護師
華純沙那星乃あんり
ランベルト
同僚の外科医
縣千(代役 眞ノ宮るい)夢乃聖夏
クラリーチェ
院長の娘
野々花ひまり大湖せしる
セルジオ
院長
夏美よう夏美よう
ロザンナ
院長の妻
五峰亜季五峰亜季
チェーザレ
がん患者
桜路薫朝風れい
ボーナ
チェーザレの妻
杏野このみ千風かれん
アニータ
院長の愛人
希良々うみ夢華あみ
アントーニオ
アニータの息子
咲城けい彩凪翔
オペダンサー眞ノ宮るい(代役 咲城けい)彩凪翔
ジョルダーノ
レントゲン技師
久城あす
ルカ
看護師
眞ノ宮るい(代役 絢月晴斗)
アマーリア
歌手
白綺華
天使舞園るり、妃華ゆきの
ニーナ
アイドル
天舞音さら
敬称略

看護師(男性)が増えていて、時代に合わせた良い改変だなと思いました!

アイドルも、ナチュラルな雰囲気の歌手に変更になっていました。

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全体

原作は読むのもしんどかったのですが(個人の好み)、プロの手にかかるとこんなにも感動的な作品になるのかと。(原作の感想

すごい!(私は原作からこの理解に及ぶことは到底できない)

 

お話は、不治の病を持ったフェルナンドは、病気の治療はせずに医者として残りの人生を生きることを選び、最終的に湖で自殺する、というもの。

この本筋は変わらずで、フェルナンドは、

原作では外科医の裏の顔として女と酒に溺れ麻薬にも手を出して自殺するのに対して(孤独)、

舞台ではその先にモニカと出会い、人生に喜びを見出せたところまで描かれていました。(原作はモニカのことすら愛していない感じ)

  

各場面、死ぬとわかっているフェルナンドの表情の切ないこと…(涙)

自暴自棄気味だったフェルナンドだけど、途中からモニカが心の拠り所になったことが伝わってきて、さすが和希さんでした。

    

初演は脚本・演出 石田昌也先生、今回は潤色・演出 樫畑亜依子先生で、初演とも変わっている点が多くあり、時代に合わせた良い潤色に感じました。

プログラムには、石田先生は「『自分は死んだと思ってやって』と言った」と書いてあり、器が大きい!歌劇にも若手を育成しようとされてる言葉があって、素敵でした。

反対に、樫畑先生は「石田先生はなぜこの題材を選んだのかから考えた」とのことで。私も原作を読んで不思議でたまらなかった点なので、樫畑先生がそこから考えてこの潤色に至るのはすごいなぁ、と思いました。

お二人ともプロだぁ。すごい。

  

初演の少しセクハラっぽい場面がカットになったり(時代的に)、患者もマフィアやアイドルのエピソードはガッツリ減ってチェーザレさんがメインで、スッキリとした印象でした。

ファンタジーな天使役もカットで、よりリアルな人間ドラマ。(客席降りが無くなったのは少し寂しい…)
 

代わりに和希さんのダンスナンバーやソロが増えて、それが和希さんらしくて超絶素敵でした。

あとは、華純さんと野々花さんのソロが、昭和歌謡曲のような曲調になるのも可愛くて好きでした。(全然、イタリアじゃないの笑)

切なさとときめきが

クッションにキャーと叫びたかったのは、フェルナンドとモニカの旅行の場面。

和希さんのナチュラルお芝居と華純さんの可愛さが絶妙なコンビネーション。。

フェルナンドがモニカのほっぺに手を当ててキャッとしたり、手袋を半分こにしたり。

モ「先生!手、出してください!これで手袋、半分こ!」
フ「先生じゃなくていい、フェルナンドでいい」

からのバックハグ!

モ「先生あったかい」
フ「違うよ、モニカ」
モ「フェルナンド…」

ギャー!!!

フェルナンドが「生まれてきた甲斐があった」と優しく微笑むのが切なくて、悲しみとドキドキで苦しかった

原作はモニカはフェルナンドの母には会わないのに(ただの夜の相手)、舞台では会ったことになっているのも宝塚バージョンで暖く脚色されていて好きだなぁ

この幸せな世界からの、ラストの展開が辛すぎる。

向日葵の中でモニカと子供と踊る和希さんが風のようで素敵なんだけど、最後にモニカと手が合わないところは涙がダーダーでした。それでも嬉しそうに微笑んでいるモニカ…!(涙)

和希さんのダンスを何度も見たい!

今回の1番の見どころに感じたのは、フェルナンドが湖で自殺した後の、スモークの中で真っ白なお衣装に裸足で踊る和希さん。素敵すぎた!

水の中にゆっくりと沈んでトンっと底について横たわる様子を見事に表す和希さん。天才?

しなやかにスローに横たわるけど、とんでもない筋力なのでは。。何度も見たい。

そこから幻想的なスモークの中にチェーザレが現れたときはぇええー?!ピッツァ?!と笑ってしまったけど、2回目は号泣しました(笑)

フィナーレが素敵&エトワール付き

フィナーレも豪華!

①眞ノ宮さん中心の男役ナンバー
②和希さん中心の娘役ナンバー(少し野々花さんと踊ってから)
③和希さんソロ
④和希さんと眞ノ宮さん
⑤和希さんと全員(華純さん除く)
⑥和希さんと華純さんのデュエットダンス

フェルナンドから解放されてニヤっとする和希さんが最高にカッコ良すぎる。口元を触って微笑む振り付け。

男役ナンバーは、眞ノ宮さん・久城さん・桜路さん・咲城さん・聖海さん?・稀羽さん・風雅さんだったかな(記憶が定かじゃない)。風雅さんは代役なのかな?本来は眞ノ宮さんっぽい位置にいらっしゃいました。

眞ノ宮さんも風雅さんもバチバチにカッコよかった。

デュエットダンスは、和希さんと華純さんの並びの収まりの良さお二人とも手先まで柔らかくて綺麗で動きもピタッっとそろっていて、またお二人が組むのをぜひ見たい

からの、愛すみれさんのエトワール的(別箱で珍しい!)なソロ!婦長姿でのエトワール(当然うまい)。

そこから手拍子に切り替わるのが、宝塚見たぁ!という気持ちになって好きでした。

出演者さん

フェルナンド:和希そらさん

前半のモニカにだけ弱い姿を見せるところに悶え、後半の笑顔に泣き。。和希さんのお芝居は、ナチュラルで好き!

原作も初演(映像だったので)も、「チェーザレは告知に耐えられるタイプじゃない」と言うのがよくわからなかった(告知してあげてよ!って思ってた)けど、

和希さんの表情から、フェルナンドも耐えられないレベルにしんどいんだろうな、とわかって。だからこそ、チェーザレさんは自分と同じ恐怖に怯えずに過ごして欲しいのかな?と思いました。とても納得感があった。(あそこでピアノの音が鳴るのも良き!)

あとは注射器を口で開けてペッてするのが、緊迫した場面なのにカッコよくて、ひえ〜♡でした。

ランベルトとのやりとりが多いから、人が変わって和希さんもかなり気持ちが変わるだろうに、ドーンとされていたのがまた素敵でした。

 

モニカ:華純沙那さん

いやー…可愛い。小柄だけどエネルギーがあって、お歌もうまいし、少し昭和アイドルっぽい清純さ。

一生懸命で少しだけ危なっかしい感じもまた良くて。

夢介千両みやげ新公のお銀とも全く違ったので、憑依型なのかな。。雪組のホープ!

  

ランベルト:眞ノ宮るいさん(縣千さんの代役)

一体これを何日で仕上げたのだろう、膨大な台詞と段取り。代役とは思えない仕上がりでした。すごすぎる。

元のお役のルカはランベルトと同じ場面は少なそうで、お稽古も割と別だったんじゃないかな。。

縣さんの役作りがわからないけど、少なくとも初演の夢乃さんのランベルトとは違っていて、眞ノ宮さんのランベルト

フェルナンドと対等に言い合える同僚という感じで、激しめ(熱い)でした。(夢乃さんは原作の「新人」感が少しあった)

2日目の時点で、アドリブまで入れてて、すごい…!そして黒髪がまた良い!

ODYSSEY再演は、眞ノ宮さんと縣さんが新メンバーで頑張っていて、今度は縣さんの代役。いつでも準備ができている人なんだなぁ。。尊。

 

クラリーチェ:野々花ひまりさん

美脚!台詞は強いけれど、どこか優しい雰囲気が出るのが野々花さんの魅力。

 

アントーニオ:咲城けいさん

優しさがぴったり!アニータはこんな息子を育て上げた時点ですごいよ…

オペダンサーもカッコよくて、プログラムを見るまで代役と気が付かなかった。

ほわっとした咲城さんが激しくトートダンサーのように踊っていて、アントーニオとのギャップが素敵でした。 

 

チェーザレ:桜路薫さんボーナ:杏野このみさん

お二人のお芝居が素敵すぎて1幕から涙。ボニクラに引き続き、杏野さんの愛を感じるお芝居が好き!

 

アニータ:希良々うみさん

希良々さんにもってこいな男前な女!

和希さんとお芝居されているときは、同郷お芝居〜!という謎の感動でした。(お二人は岡山の同じダンススクール出身)

 

ジョルダーノ:久城あすさん

こんっっなかっこいいレントゲン技術がいたら、私は毎日、骨折する。

「この世のどこかにいるかも…」というナチュラルイケメンさが罪深い。1人だけ紺色のスクラブを着続けているのも反則。

ご挨拶 めちゃくちゃ和希さん

記憶が定かではないのですが、

最初の「出演者全員揃ってはいないけれど多くの方にご尽力いただき、何とかお客様に会うことができた」とのお話に、

結構、大変な状況だったのかな?!と思ったのと、お客さまに「会う」という言葉のチョイス好きぃ!となりました。

あとは「夏の蝉が嫌いなのですが、この作品から、蝉も一週間の命で幸せに生きようとしているのかも、と感じました」、「白衣やらメガネやら。オプションとして楽しんでください」(笑)

ゆるーいスタイルで和希さんでした♡重い作品なのであまりビジュアルにキャーキャーできないかなと思っていたけど、存分にオプションも楽しみたいと思います!

また「お楽しみいただけましたか〜?!」的に客席に耳を傾けて拍手を起こしていたので、「人為的な拍手を2回もさせてしまいました(イケボ)」と嬉しそうにされていました。可愛い。(笑)

何より初日が開いて本当によかった!夢千鳥・心中恋の大和路と、和希さんの別箱主演が2回も中止で見れなかったので、やっと見ることができました。

このまま千秋楽まで無事に公演できますように。

超絶長くなりましたが、以上です!

また東京で、キャストも揃っての総曲線上のカルテを楽しみにします♡

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