ご縁をいただき「エクスカリバー」を拝見しました!
韓国の制作会社が招聘して実現したフランク・ワイルドホーンさん作曲&イヴァン・メンチェルさん脚本という凄そう感がムンムンの作品。
そして芹香斗亜さんと春乃さくらさんのプレお披露目公演!祝!
今回の「エクスカリバー」は「アーサー王と円卓の騎士」を新解釈したものとのことで、
正直なところ脚本は好みではなかったですが(ごめんなさい)、演者さんたちが素晴らしかった!
宙組の爽やかさがすごい。前日に熱い星組を見ていたので、カラーの違いに驚いた(笑)
お話
元々、1789などを手掛けるドーヴ・アチアさんが音楽・脚本版の「アーサー王伝説(キングアーサー)」が、月組や浦井さん主演で上演されていて。
比べると、私はアチアさん版の方がお役の設定や心理がわかりやすくて好きでした。音楽も。
ただ!この「エクスカリバー」は出演者さんの歌唱が素晴らしくて、宙組にはワイルドホーンさんの壮大かつ超聞かせる楽曲がぴったりなんだな、と納得でした。
一人一人もだけど、コーラスが美しくて「宙組はコーラスが強い」を身をもって体験しました。
声量の圧ではなくて、心地良さが半端ない。
それだけでも観させていただく価値がある…!
お話が好みではなかったのは、
アーサーくんが岩に刺さった剣を抜ける理由が、血筋(運命)なところ(のはず)。
アチアさん版は「清らかな魂の持ち主が抜ける」という設定でした。
そりゃアーサーくんも突然「本当は残虐な王の子供だ!剣を抜け!」と言われたら戸惑っちゃうよな〜。
アチアさん版は数秒でヒョイっと抜くのですが、剣を抜くまでも壮大な葛藤の曲を歌ってくださった。
悩ましげで弱々しい芹香さんが素敵でした。
アーサーはそんな感じで剣を抜くことになるので主体的に動くお役ではなく、宝塚の主役としては難しいお役だろうなと思いました。
そしてマーリンが謎だったな〜なぜモーガンを幽閉したのだろうか?!
疑問に思いつつ、若翔さんの歌のうまさで黙るしかなかったです。(私が歌詞を聞いていない可能性もある)
と、色々と繊細な設定がたくさんある作品だったのですが、
全体としては、敵味方が明白で宝塚ファンとして楽しかったし、娘役が強いのも現代的な設定で好きでした。
と言うか全体的にビジュアルがすでにファイナルファンタジーでした。美。
で、何が凄かったって、研6の真白さん。
会場全体が「ま、真白さん…とんでもねぇ」という雰囲気で、その雰囲気を感じられたことも良かったです。
出演者さん
アーサー:芹香斗亜さん
登場から「ファイナルファンタジー始まった?」ぐらいのCGのような美しさ。ふわふわ艶やかヘア。
難しそうなお役なのに等身大のアーサーくんが可愛くて、翻弄される姿も素敵でした。
魔術でダークサイドに落ちてしまった時も、さすがのかっこよさ!
(でも芹香さんは優しいお役の時が1番好き!どっちも見れてお得な公演!)
お歌も、細い体のどこに空気が入っていたの?というロングトーンにびっくりでした。
プレお披露目にしては孤独なラストでしたが、剣を高く上げる姿はいよいよトップスターになられるんだな!と感動でした。
そして芹香さんの落ち着きっぷりが、さすがでした。力みとか一切なく、自然体なところが素敵でした。
グィネヴィア:春乃さくらさん
元々綺麗な方だけどさらにキラキラ!
笑いが起きてもスパッと切り替える様子や、弓矢がうまく飛ばなかった時も「こうゆうこともあるわ!」と乗り切っていて、爽やか。
やはり透き通る歌声が素敵で、もっと芹香さんとのデュエットも聞けたらいいな♪と楽しみになりました。
芹香さんと対照的に初々しい感じもまた良かったです。
ランスロット:桜木みなとさん
ものすごい歌い上げがあったのですが、力強い歌声にびっくり。
なかなか番手が変わらない中でも着実に力をつけられていたんだなぁと尊敬の気持ち。
グィネヴィアを見つめる切ない表情に心がギュウとなりました。
うまいからなのか歌や表情から1番心情が読み取りやすくて、ランスロットォオオ(涙)でした。カッコいいお役。
モーガン:真白悠希さん
完全にMy MVP。というか誰もがそう言うだろう、これは…
一体、何者様でいらっしゃるんでしょうか?!?!104期(研6)。どうゆうこと。
元々あまり存じ上げなくて、カジノロワイヤルの新人公演での度胸と美しさと面白さに驚いたのですが。
性格的に面白い方&芸達者さんだとは思っていたけれど、イメージを遥かに超えていて。
美しさが芹香さんに似ているからお役の関係にピッタリだったし、モーガンの邪悪な動きも圧の強さも、歌い上げも、凄まじい存在感だった。
わずかに力任せっぽい面も感じたけれど、度胸と場を持っていく空気がすごかった。
制作の海外勢が来ていて、真白さんへのヒュー!!ヒュー!!の喝采がすごかった。(芹香さんと春乃さん、桜木さんへのヒューヒューもすごかった)
新公主演をまだされていない方が、あの役を勝ち取った&配役した、という素晴らしさにも感動してしまった。宙組…こんな方まで隠し持っていらっしゃるとは(隠れてはないのかもだけど笑)。
すごいスターさんの誕生を目にした感じでした。
※追記:あまりにもナチュラルで書くことすら忘れていたけれど、そもそも男役さんなのに完全に「女優としてすごかった」です。
マーリン:若翔りつさん
若翔さんが歌ってる時は、常に海外スタッフ勢に「ねぇ、宝塚すごいでしょ?」と言う謎のポジションで、誇りに思いました。
ウルフスタン:悠真倫さん
最高でした。ロック。
アスガル:大路りせさん(105期)
似合っていた!勝手に「クレイジーな域に達してる悪役が似合いそう」と思っていたので、ひたすらロックな感じで良かったです。
自己プロデュース力が高そう。
悠真さん率いるサクソン族の皆様が娘役さん含めカッコ良すぎました。
また松風さん(エクター)がお芝居をすると毎公演、涙が出そうになるまっぷぅ現象発生。
そしてトリスタンの泉堂成さんの短髪ヘアに目を奪われる時間が大量発生でした。ケイの真名瀬みらさんも好青年で印象的。
瑠稀みうささんも素敵だったのに退団なんですね、残念。
冒頭でも書いたけれど、全体の爽やかさと心地よいコーラスが宙組らしくて本当に素敵でした。
ご挨拶
芹香さんのご挨拶が素敵で、
「アーサーがみんなに勇気をもらったように、私自身も宙組のみんなに助けてもらって今日を迎えられました」(ニュアンス)、素敵なトップさん像だったし、隣にいる春乃さんが芹香さんをキラッキラと見つめる眼差し…。
暖かな空気でした。
お席には和央ようかさんもいらっしゃっていて、
芹香さん「宙組トップスターの大先輩にも見守っていただき、緊張感と見守って頂いているという気持ちの…せめぎ合いでした(言い方がめちゃくちゃ芹香さん)」でクスクスでした。
カーテンコールの熱い拍手で、芹香さんが一瞬眉間をトントンとして止まったのも印象的でした。
宙組トップスター芹香さん!春乃さん!祝!
新生宙組も楽しみです♪
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